こんにちは。
低学年向け中学受験準備講座「とまと塾」をオンラインでやっている「とまと」と申します。
今日は「とまと塾」の授業を受け始めて4ヶ月半経ったある生徒さんのお話。
もくじ
勉強が嫌いだったはずの生徒さん、学校の自主学習にハマる
土曜日。
授業を終えて宿題の添削をお返したところ、こんな画像が送られてきました。
なんだこの知性あふれまくるまとめは…!!????
なにやら最近、学校の宿題で課される「自主学習」にハマっているのだとか。
見た感じ、図鑑の情報をまとめたのかな?サメとイルカを比べるなんて、少し前にやった「せきつい動物」の授業が響いてるみたいで、なんだか嬉しいな〜と思いながら下の「まとめ」の部分まで目を通すと…
イルカは水の中にいるけど魚るいではない。エラがないから。
これ、せきつい動物の授業でやったやつやん!!!!!
少し前にやった「せきつい動物」回の添削記録↓
「せきつい動物」の単元は、魚類、両生類、は虫類、鳥類、哺乳類の5つの特徴を勉強したあと、ひたすら「これは何類でしょう!?」のクイズに挑戦していただく回です。
で、そこで、出たんですよ〜!
図鑑でサメとイルカの写真を見比べながら、
「イルカは、エラの穴がないから魚類じゃない!」
のカッコイイセリフが!!!
自分ひとりでじっくりしっかり考えて、浮かんだ予想をバシッと教師に伝える。
大変素晴らしい、かっこよすぎる姿でした。
もちろん即褒めまくりましたし、こうして宿題添削でも改めて「今日は特にここがよかったよ!」とお伝えしました。
そしたらなんと、自主学習でちょうどそこを取り上げてくれたようなんです!!!
わあ!嬉しい!!!!
とまと塾の授業を7回受けた生徒さんに起きた、大きな変化
こちらの生徒さんは現在小学3年生の女の子。
初回顔合わせは今年の1月末、まだ小学2年生のときでした。
初授業は2月下旬↓
ここから現在まで、計7つの授業を受けてくれています。
とまと塾の授業を受け始めて、およそ4ヶ月半ほど経ちました。
出会った当初、生徒さんは登校拒否をされていました。
少し前には不登校になった時期もあったんだそうです。
がしかし、初回授業の記録にも書いているとおり、とまと塾の授業中の様子からは「勉強嫌い」の「べ」の字も感じられない。
で、保護者さまにお尋ねしてみました。
勉強嫌いっていうのは、具体的に何が嫌いな状態だったんですか?と。
そうしたら、こんなお返事をいただきました。
昨年は学校の授業が楽しくなくなって、学校の全てが嫌いになって、勉強嫌いになったんだと思います。授業が苦痛で、家では宿題すら全くしない状態になってしまいました。それまでフツーにやってたことができなくなり、何で勉強しないといけないの?状態に。
小さい頃から図鑑片手に自然やいろんなものに興味津々だっだものの“勉強”は嫌いで、
塾や通信教材、公文やそろばんも「いらん」の一言。本屋で買ったドリルも三日坊主です。
型にハマった形で、
“やらされる”のが嫌なんでしょうね。
こちらの提案はいつも失敗に終わってきました。偶然ピタリと来るものがあれば奇跡です。
ヤル気になるには楽しさと達成感が必要で、そして先生との相性がすごく大事なようです。とまと塾にはその全てが詰まっています。
毎回たくさん褒めてもらうことで自信がつき、自分で考えて行動できるようになりました。
今は宿題は必ず終わらせて自主学習プリントを意欲的に取り組んでいます。
ほんと、激変しました。
とまと塾との出会いがあったから、今があります。
し、知らなかった…!!!
「とまと塾」での生徒さんの様子は、初回授業から一貫して、「優等生タイプ」です。
集中力が高く、ずっと前を向いて話を聞いてくれる。
指示の通りっぷりが尋常でなく、何をお願いしても即座に反応し、行動してくれる。
だから、塾などの外部教育機関を「いらん」の一言で終わらせていたことに、心の底から驚きました。
そうだったのか〜!
確かに、2度目の授業をしたときに、感じたんです。
「あ、間違えること、自分の意見を発することに恐怖心があるんだな」と。
1度目の授業は「冬の星座」で、授業では一緒に楽しく覚えることがメインでしたが、
2度目の授業は「昆虫の冬越し」。
自分で考えて答えを予想する場面が数多くあったのです。
2度目の授業のとき、生徒さんはなかなか自分の考えを話してくれませんでした。
昆虫の冬越しの姿なんだから、答えは「卵」か「幼虫」か「さなぎ」か「成虫」の4つしかないのに、それでも予想を言葉にすることを避けていました。
「やらされる勉強」が嫌いなことに加えて、「間違えること」に強い忌避感を覚えていらっしゃったのだと思います。
「間違えること」が嫌だから、「挑戦すること」を避ける。
本来、「挑戦すること」は何よりも楽しいことなのに。
ちなみに生徒さんは、今ではガンガン自分の意見を伝えてくれています。笑
1番直近に実施した「せきつい動物」では、「ええっと…うーん…あっ!こうかな!?〇〇だから、△△!!!どう?」なんて発言が。
もう、間違いを恐れる姿はどこにもありません。
ふと浮かんだ些細なことでも、すぐにこちらに伝えてくれるようになりました。
「挑戦すること」を恐れないから、「間違える」
でも「間違える」から、「またひとつ賢くなれる」
とまと塾の毎回の授業で少しずつ伝えてきたことが、彼女の中にしっかりと根を張り、勉強に対する姿勢を変えたのだと思います。
…まあ、とまと塾は少しお手伝いしただけで、結局は生徒さんが頑張ったからこその今なんですけどね!笑
何はともあれ、「勉強なんて嫌だ!」の状態から、「学校の自主学習に意欲的に取り組む」へ変化したことは、本当に本当に素晴らしい成長だと思います。
生徒さんの中に、「勉強ってつまらないことばかりじゃないんだ!楽しいこともあるんだ!」という考えが生まれたのは、心の底から全力でほんっっっとーに、嬉しいです!!!!!!
教師「とまと」のスタンス
中学受験塾でも、「間違えることは悪いこと」「間違えるくらいなら、自分の意見を発表したくない」と考えている小学生は山のようにいます。
というか、新年度教室に入ったら、全体の99%がそんな考え方をしています。
で、私は毎年そこをぶち壊すことから始めていました。
「間違えるくらいなら、自分の意見を発表したくない」
そう考えてしまうと、授業の中で教師が問いかけをしても、頭の中で答えを予想することすらしなくなるんですよ。
学生時代、クラスに1人はいませんでしたか?
ノートはとってもキレイにとっているのに、頭にはなーんにも入っていないクラスメイト。
あれになります。
頭の中で答えを予想することをしないから、教師が正しい答えを解説しても、なーんにも響かないんですよ。
さて実際に授業で何をしていたかというと。
とにかく、クラス全員満遍なく当てていました。
新年度始まってすぐは、誰でも絶対に答えられる問いかけ。
具体的には、
「資料集の〇ページを開いてみてね。モンシロチョウの卵が載っているよ。さて、モンシロチョウの卵は何色をしているかな?ハイ、わかるひと!」
こんな感じです。
これは時間に余裕のある4年生でしかできない技でしたけどね。
5年生なら、直前に説明した内容を、直後に即問いかけたりします。
で、答えることに慣れてもらいます。
このときのポイントは、生徒が答えたときに、間違っていても「間違ってます」と言わないことです。
彼らは「間違ってます」と言われると、途端に心のシャッターを下げてしまうので。
「間違っている」という内容は、プラスの言葉で置き換えて伝えます。
こんな感じ。
「ああ〜!おしい!おしい!いいところいってる!〇〇ってところには気づけたんだね!素晴らしい!やるじゃーん!!!あともう一歩で答えに辿り着けるよ!先生と一緒に考えてみよう!」
「答えを発表したこと」を、とにかく褒めるのです。
それを続けていると、生徒たちは「この人何言っても褒めてくれるやん」って気づきます。
すると、間違えることを恐れなくなっていくのです。
言葉を発すれば発するほど、何かよくわからないけど先生は褒めてくれる。
じゃあ、何か言ってみよう!!!
こうなるわけですね。
でも大人しい生徒さんなんかだと(塾で猫被るタイプも同様)、それでもなかなか答えをすぐに言ってくれなかったりします。
そうしたら、こう言います。
「何でもいいから、何か言ってごらん。正解したらラッキーだし、間違えたらもっとラッキー!先生から、あなた専用の特別なヒントをプレゼントするよ!間違えた方が、ただ正解するより実はお得なんだよ〜だから何か言ってごらん。当てずっぽうでもいいよ!」
ときには、こんな話もします。
「もう気づいてるかもやけど、とまと先生は君たちが間違えたところで絶対に怒らないんだから、とりあえず何か答えを言ってみたらいいんだよ。誰かが答えを間違えて、それで先生が怒ったこと、ある?むしろテンション上がっていくやろ?君たちが何か答えてくれたら、勇気を持って挑戦してくれたら、先生はとっても嬉しいんだよ」
「そもそも、挑戦することは素晴らしいことやからな。君たちは間違えることをカッコ悪いと思ってるかもしれんけど、それは違うよ。間違えた人は、勇気を持って挑戦した結果、間違えたわけやから。めっちゃくちゃ、かっこいいからね?何も挑戦しないほうが、かっこ悪いからね?先生は塾の先生やから、君たちに賢くなってほしいと思ってる。そのためには、挑戦することが何より大事。今この場所では、挑戦する人が、何よりかっこいいんだよ。だからみんなガンガン挑戦してガンガン間違えてくれ。先生がとびきりドンピシャなヒントを添えて、賢くなるようサポートするからね!!」
だいたい1クラスに1人はお調子者がいるんですが、こういう話をするとそんな子が必ず
「えっ先生、おれらが間違えても怒らんの!?」
とびっくりした声をあげます。
小学生っていうのは、みんなどこかしらで「間違えて怒られる」経験をしているんですね。
「怒らんよ、君らが間違えた答えを言って、先生が怒ったこと、ある?」
「ない」
「そうやろ?先生が怒るのは、人の迷惑になることをしたときだけや。それ以外で怒らん」
「たしかに」
この話を新年度スタートから数ヶ月経ったあたりで行うと、その後クラスの雰囲気が桁違いによくなります。
それまでもそこそこ輝いていた子供達の目が、ダイヤかいな?ってくらい、輝きに輝き始めます。
手を高く高くあげて、当ててくれー!!!!って強くアピールするようになります。
「先生!当てて!!!1回だけじゃ嫌だ!2回目も当てて!!!」
「よしわかった、細かく全員に2回当たるように調整するから、すぐ答えられるよう準備しててや!」
…まあ、これも、4年生しかできないんですけど。笑
でもそうやって訓練された生徒たちは、小5、小6とどんどん難しくハイペースな授業に突入するようになっても、しっかりついてきてくれます。
中学受験塾では、一回の授業がとにかく大事。
短い時間の中で生徒たちの吸収量を最大限高めるためにやっていた取り組みのうちのひとつが、この「挑戦を恐れない姿勢を育む」ことでした。
実際、これは「とまと塾」でも行っています。
その結果、小学3年生の生徒さん3人全員が「間違えることを恐れずに、自分の解答をしっかり答える」ことが出来るようになりました。
また、「いつどんなところに種まきをされているかわからないから、授業開始直後から集中して先生の話を聞く」ことにも慣れてくれています。笑
こういった「授業を受ける姿勢」は、今後どこに進んでも、彼らの力になってくれることと思います。
勉強は楽しいんだよ。
学ぶは楽しい、間違えるは楽しい、出来るようになるは、楽しいんだ!!!!
★追記:ご感想をいただきました(7/10)
保護者さまから、この記事を読んだご感想をいただきました。
あんまり嬉しい内容だったので、許可をいただいて記事に掲載させていただくことになりました!
おはようございます!
素晴らしい記事を書いていただきありがとうございました(T-T)娘の自主学習を載せてもらえて、すごーい!嬉しい!の感謝感激です。
そして
そうそう、ほんとその通り!だと…
娘がどんどん挑戦するようになっている姿をよく目にするようになったので、これもとまと塾のおかげだぁ!と気づきました。2年の時は図工の作品もなかなか仕上がらなくて…自分で考えるのが苦手だった、と話していました。完璧主義で失敗するのが怖かったんです。
それが最近は課題を時間内に仕上げたり、よく手を挙げているそうで、苦手なプールにも参加して潜れるようになったそうです。勉強嫌いからのスタートはある意味良かったかもしれません。とまとさんに出会えて勉強の楽しさや達成感の喜びを知ることができたので!
こんなにも変わるとは正直全く想像していませんでした。笑一人一人にこんなにも熱く一生懸命になってくれる先生、なかなかいないと思います。娘も私も幸せです。
これからもよろしくお願いします♡
とっても嬉しいご感想、ありがとうございました!!!
記事でも書いた通り、とまと塾は少しお手伝いしただけで、これが生徒さんの元々持っていた力なんだと思います。
でもそうやって、色々なことに挑戦するきっかけのひとつになれたことはとても嬉しいです!
出会えてよかったー!!!
おわりに
送られて来た写真があまりに嬉しくて、「1記事書いてもいいですか!?」と厚かましいお願いをしてしまいました。
いや、でも、ほんとうに、とびきり嬉しかったんだ〜
生徒さんの中に、私の授業が響いてるってことが、本当に心の底から嬉しかった。
何回経験してもたまらんな。
大手勤め時代に保護者の方から匿名でいただいたメッセージなんかも、全部とってますからね。笑
何回読み返しても、何回だって、嬉しいものです。
今回記事にした生徒さんは、中学受験の予定はありません。
今年彼女に出会えたことは、奇跡だと思っています。
「とまと塾」は去年立ち上げたばかりで、この夏でやっと1周年。
やっててよかった、「とまと塾」!!!!!!!
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